【2026年サッカー男子W杯】 イングランド、6-4でフランス破る 3位決定戦

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エマ・スミスBBCスポーツ記者
サッカーの男子ワールドカップ(W杯)北中米大会は18日(日本時間19日)、アメリカのマイアミ・スタジアムで3位決定戦があり、イングランドが6-4でフランスを破った。イングランドはブカヨ・サカがハットトリック(3得点)を達成するなどし、驚異的なゴールの奪い合いを制した。
誰も戦いたくなかった試合が、誰も終わってほしくない試合となった。
イングランド対フランスの「ブロンズ・ファイナル」(3位決定戦)は、10ゴールが飛び交う大乱戦となった。うち6ゴールを「スリーライオンズ」(イングランド)が記録した。もっとゴールが生まれた可能性も十分にあった。
サカは、W杯でハットトリックを達成した2人目のイングランド代表選手となった(1人目は1966年大会の決勝で達成したジェフ・ハーストさん)。フランス相手にハットトリックを達成した選手としては、1958年大会のペレさん以来となった。
イングランドはこの勝利で、1966年イングランド大会での優勝以降で最高となる男子W杯成績と、外国で開催された大会における最高成績の、両方を記録した。
この日の試合は、総ゴール数が最も多いW杯3位決定戦となった。これまでの最多は、1958年大会でフランスが6-3で西ドイツを破った試合だった。イングランドがW杯で、国際サッカー連盟(FIFA)ランキングで自分たちより上位のチームを下したのは、2002年大会でアルゼンチンに勝利して以来。
イングランドは15日の準決勝でアルゼンチンに悔やまれる敗北を喫したが、落胆を引きずっている様子はまったく見せなかった。混沌(こんとん)とした展開となった試合で、前半だけで4得点し、試合前の悲観的な見方を一掃した。
デクラン・ライスとエズリ・コンサが開始20分までにそれぞれゴールを決め、イングランドが優位に立った。その後、サカが2ゴールを積み増した。
フランスがハーフタイムの時点で4点差を追うことになったのは、1930年4月以来のことだった。選手らは休憩の時間、フランス代表を率いるのはこの試合が最後のディディエ・デシャン監督から、明らかにきつく叱られた。
そうして後半に入ると、流れは完全に逆転した。フランスが3点を返し、同点に追いつく決定的チャンスも何回か迎えた。だが生かすことができかった。
この3点のうち2点をキリアン・エムバペが挙げた。これにより、今大会のゴールデンブーツ(得点王)争いで単独首位に立つとともに、W杯通算得点を22に伸ばし、アルゼンチンのリオネル・メッシを抜いて最多記録を打ち立てた。フランスのもう1点はブラッドリー・バルコラによるゴールで、エムバペの2ゴールの間に決めた。

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イングランドは後半42分、サカがペナルティーキック(PK)でハットトリックを達成した。このPKは、ジェド・スペンスがフランスのマロ・グストにファウルを受けたことで与えられた。
フランスは後半アディショナルタイム6分、ウスマン・デンベレがカーブをかけたシュートを決め、4-5と点差を縮めた。しかし同8分、イングランドのジュード・ベリンガムがフランスの守備陣を次々かわしてゴールを奪い、勝利を決定づけた。
フランスがW杯で6失点したのはこれが初めて。過去のあらゆる試合でみると、6点を奪われたのは66年ぶり。
一方、ベリンガムはこれで今大会の得点を7とし、イングランド男子代表の1大会での最多得点記録を塗り替えた。
元イングランド代表DFのスティーヴン・ワーノックさんは、「素晴らしかった」とBBCの番組「マッチ・オブ・ザ・デイ」で話した。「今大会で、これほど流れるような美しいサッカーは、そうはなかった」。
元イングランド代表MFのダニー・マーフィーさんは、「実にあらゆる才能がふんだんに発揮されていた」、「私がこれまで見てきた中でも最高のサッカーを、今日はたくさん見た。すべてがそろっていた」と話した。
驚異的な試合
ゴールが次々決まる混沌とした展開は前半3分に始まった。イングランドのハリー・ケインがベンチに控える中、キャプテンを代わったライスが、ハーフウェイライン付近でフランスのデジレ・ドゥエの緩いパスをインターセプト。そのままドリブルで持ち込み、ペナルティーエリアの端からシュートを放つと、ボールはフランスGKマイク・メイニャンの脇を通り抜けネットに突き刺さった。
プレミアリーグのアーセナルでMFを務めるライスは、イングランドの2点目でアシストも記録した。コーナーキックでボールをニアポストに送り、DFコンサがこれをヘディングで流し込んだ。
学校の終業式を祝うような雰囲気が試合に漂うなか、両チームは守備の緩さが目に付いた。イングランドはそれにつけ込み、前半終了までにもう2点追加した。
その1点は、鋭いカウンター攻撃の流れからサカがゴール左手前でシュート。相手DFにブロックされたものの、そのボールを回収したマーカス・ラッシュフォードからのパスを再び左足で合わせ、ゴールを奪った。
アーセナルのウインガーのサカは、前半アディショナルタイムにもう1点挙げた。クラブのチームメートのエベレチ・エゼの巧みなスルーパスを受けると、左足で角度のあるシュートを蹴り込み、ゴールを決めた。
フランスは後半3分、エムバペのワンタッチシュートで1点を返した。その6分後にはバルコラが、イングランドGKディーン・ヘンダーソンの横を突き抜けるシュートをニアポストに決めた。
攻勢を続けるフランスは、巧みなチームプレーから、最後はエムバペが今大会10点目のゴールを挙げた。これでエムバペは、スペインとの決勝を19日(日本時間20日)に控えるアルゼンチンのメッシを抜き、今大会の得点王争いでトップに立った。W杯通算得点ランキングでも首位となった。
男子W杯で2桁得点を記録したのは、1970年大会での西ドイツ代表ゲルト・ミュラー選手以来。
フランスは何回か、同点に追いついて試合を延長戦に持ち込むチャンスを得たものの、生かせなかった。そうこうするうち、イングランドのサカがPKでハットトリックを達成した。
フランスは試合終了間際、デンベレがゴールを奪い、まだ追撃する姿勢を見せた。だが、イングランドは直後、ベリンガムがハーフウェイラインからドリブルで攻め込み、最後はフランスのマクサンス・ラクロワをかわして、この試合最後となったシュートを冷静に成功。この大会での自身の素晴らしい活躍に華を添えた。
イングランド分析:サカの活躍、トゥヘル監督への疑問深める

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準決勝でリードを奪いながら痛々しい敗退を喫し、選手交代や戦術を激しく批判されたイングランドのトーマス・トゥヘル監督は、先発選手の7人を入れ替えてこの日の試合に臨んだ。ケインとベリンガムをベンチに残し、大会を通じてコンディション調整に苦しんでいたサカを先発させた。
イングランドは前半、爽快で楽しめるプレーを見せた。後半は多少の緊張やミスがあり、深いいら立ちも感じさせる内容だったが、最後は勝利を収めた。
イングランドのファンは、こうした攻撃的な姿勢がなぜアルゼンチンとの試合で見られなかったのか、首をかしげるだろう。特にサカの活躍は印象的で、ハットトリックを達成する前から、ゴールが惜しくもオフサイドで取り消されるなど、右ウイングで試合を支配していた。
彼の圧倒的なパフォーマンスは、なぜ準決勝で彼を投入しなかったのかとの疑問を生む。
トゥヘル監督は、アルゼンチンとの準決勝では選手交代で守備固めを選択した。しかしこの日は、そうした対応は一切取らなかった(プレッシャーがはるかに少ない試合ではあったが)。
イングランドは、主要大会の試合としては実に奇妙ながら、見ていて実に楽しい試合の一つで、最終的に勝利した。
この試合では、シュートが合わせて38本(うち枠内20本)が放たれた。イングランドにとっては、最も多くのゴールを記録したW杯の試合となった。
フランス分析:デシャン監督、劇的な敗戦で退任へ

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フランス代表のデシャン監督は、指揮官として通算187試合目となった最後の試合(W杯本大会の試合としては最多記録を更新する27試合目)を指揮し終えた後、かねてからうわさされていた代表監督退任を正式に発表した。
2018年大会でフランスをW杯優勝に導いたデシャン監督は、今大会の現時点の得点王エムバペとアシスト王マイケル・オリーセを共に先発起用し、華々しい幕引きを目指した。そして、まさに華々しい一戦となった。
しかし、彼の指揮官としての任期は、1982年以来となる対イングランド戦での公式戦初黒星で幕を閉じた。チームは前半、歴史的な大失態を招きかねない状況だったが、後半になって大幅に改善した。
フランスは時折、圧倒的な攻撃を見せた。だが、イングランドの代役GKヘンダーソンが好調で、ラヤン・シェルキ、エムバペ、デンベレのシュートを巧みに防いだ。オリーセは決定的なチャンスを2回逃し、無得点で大会を終えた。
ひどく精彩と集中を欠いた前半を経て、フランスは後半、質の高さとエネルギーでイングランドを揺さぶった。だが、「レ・ブルー」(フランス)は、スリリングであると同時にシュールとも言える試合で敗北を喫した。
この試合は、W杯歴代5位タイの得点数を記録した(1958年大会でフランスが7-3でパラグアイに勝った試合と同数)。1982年大会でハンガリーが10-1でエルサルバドルを破った試合以降では最多得点数を記録した。















